先週は北アルプスの西穂高岳に登ってきました。
丸2日間、快晴のお天気が続いてとても気分が良く、登山口である新穂高の辺りの紅葉も丁度綺麗でした。雪もほとんどなくて、晩秋の快適な山登りをすることが出来ました。時間が無くて温泉には入れませんでしたが、今度はゆっくりと温泉登山をしたいなと思っています。
考えたらしばらく温泉には入っていなくて、一番最近の入浴は夏の中房温泉でした。この時季はのんびりとした山がよく似合いますので、のんびりと山の温泉にでも浸かりに行きたいなと思っています。
で、今日は久しぶりに温泉のお話でもしましょう。
温泉は、大きな設備のいいジャグジーや大浴場のある温泉ホテルもいいのですが、やはり私は、ひなびたと言ったら失礼ですが、山の中にひっそりと一件だけあるような温泉宿が一番です。また最近は何処の温泉に行っても露天風呂がありますが、隣の宿が見える または高いビルに囲まれているような露天風呂は論外ですし、そこが清流の谷間でも、雄大な景色が見える山の上でも、自然との一体感が味わえるお風呂が好きです。人間、裸と言うのはとても無防備ですが、その無防備状態で自然の中に居られるという開放感がたまらなく好きです。
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かるのが好きで、そんな意味ではあまり強い温泉は苦手です。色は限りなく透明でサラサラとしたお湯がいいですね。湯船でウトウトする時間がたまらなく好きで、少し熱いなと思ったら身体を風に当て、また冷えてきたら肩まで浸かる。手の届く範囲に冷えた缶ビールか熱燗の徳利を置き、ボーっと景色を眺めて、雲が左の視界に見えてきてから右の視界に去るまで見たり、モミジの数を数えたり、腹をつかんで、ちょっとはダイエットをしようかと考えたり、次の山の事を想像したり、そんなのんびりとした一時を温泉で過ごすのが大好きです。
温泉に限らず自然の中に居ると、体の中にある体内時計の進み方が少しゆっくりとなってきます。同じように眺めていても、交通量の多い交差点で、通り過ぎる車の数を数えているのとは違います。
では幾つか、私の好きな比較的近場の温泉を紹介しましょう。
まず雰囲気がいいのは……"三斗小屋温泉"ですね。那須岳の反対側にあって、ロープウェイを降りてから2時間ほど山道を歩かないと着かない温泉ですが、それだけに雰囲気は最高です。露天風呂はありませんがとても雰囲気のいい内湯がある"大黒屋"と、遠く南会津の山々が眺められる広い露天風呂がある"煙草屋"という二件の宿があります。特に秋のシーズンの三斗小屋温泉は眺める景色が良くて、一日で帰るのはもったいない位です。ただし、最近は温泉ブームと登山ブームが重なって、土日に限らずいつ行っても登山者で一杯のようですので、オフシーズンの平日がお奨めです。
お風呂は大勢でわいわいしながら入るのも楽しいですが、やはり山の露天風呂は少人数出来れば一人でのんびりと浸かるのがいいですね。
山の雰囲気を味わうという意味では、新潟や長野にもいい温泉があります。 新潟は越後駒ヶ岳の登山口にある、駒ノ湯も好きですし、やはり越後の苗場山の裏側にある信州はずれの山、鳥甲(とりかぶと)山の麓、秘境・秋山郷に点在する温泉宿もいいです。
また、泉質つまりお湯の良さで選んだら、私の一番は群馬県の草津温泉の手前にある"四万温泉"です。ここのは無色無臭の透明で、サラサラと気持ちがよいお湯です。その昔は、草津のきついお湯に何日も浸かった湯治客が、最後に四万によってただれた肌を治すという"仕上げの湯"として草津温泉帰りの客でにぎわったと言います。ですから古い造りの温泉宿が幾つかあって、山里の情緒のある温泉場の味わいがあります。
あと、関東からではちょっと遠いですが、東北の方にも沢山のいい温泉があります。それはまた別の機会にご紹介しましょう。以前、私が入った温泉を数えたら、ざっと拾っただけでも100ヶ所を越えました。でも、日本には、まだまだ沢山の温泉がありますね。
皆さんもお奨めの温泉が会ったら、是非教えて下さい。
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皆さんのお便りをお待ちしています。よろしく。
11月に入って、山も冬眠の準備を始めたようです。
山と温泉が大好きな一級遊び人、川名 匡でした。ではまた