1999.5/18up
FMブルー湘南
川名 匡の山に遊ぶ
(1999.05/22放送分)

山と岳の違い?&登山教室の話

突然なんですけど、いきなり山の質問から入ります。(^^;;;
先日、E-mairを落としていましたら、『名無しのゴンちゃん』という方からこんな質問が舞い込みました。

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富士山や白山、穂高岳や北岳等など、
『山』と『岳』では どのような違いがあるのでしょうか?
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実はこれ、ケッコウ難問なんです。。。
早速ですね、「困ったときの広辞苑」で調べましたら

『山』 その周辺よりも高い場所
『岳』 高くて大きい山

と、なっていました。
ということは……、『岳』は山の高いやつかな?と思ったんですけれども日本一高い山は富士山という『山』ですし、結局、良く解らなくなってしまいました。それなりの書物を調べれば、それなりの詳しい違いが解るとは思いますが、とりあえず私なりの考えをまとめてみましたので以下はあくまで私個人の考えですから、もし間違っていたらゴメンナサイ。

『山』とは、富士山・白山・浅間山・大雪山・立山・八甲田山・白根山飯豊山・阿蘇山・天城山・御嶽山といったところが挙げられます。
『岳』では、穂高岳・槍ヶ岳・北岳・赤石岳・甲斐駒ケ岳・谷川岳八ヶ岳・雲仙岳・赤岳・蝶ガ岳・茶臼岳・宮之浦岳 他ですね。

このように仲間同士で並べてみますと、ひとつの特徴に気付きます。
『山』とは、その山脈の大きな部分で、『岳』とは、ひとつひとつのピークを示している場合が多いかなというポイントです。
例えば穂高岳の場合、正確に云いますと「穂高岳」という山はありません。「奥穂高岳」を最高峰に「北穂高岳」「前穂高岳」「西穂高岳」などのピークが集まって「穂高連山」という山が成り立っていますし、南アルプスでは「北岳」を最高峰にして「間ノ岳」「農鳥岳」という岳が集まって「白峰(しらね)三山」という山があります。富士山にしても、山頂部分に色々な小さなピークがありまして、これは「岳」のみではなく「剣ヶ峯」「白山岳」「駒ヶ岳」などの名前が個々のピークに付いています。もちろん例外もありまして、今までの答えが確実なものかどうかは私も今イチ自信はないんですけれども、どうでしょうか? なんとなく雰囲気というか違いがお解りになりましたでしょうか?
これはあくまで私の仮説でして、また何か解りましたらこの番組でお話したいと思っています。この放送を聴いている方の中で、「その違いを知ってるよ」という方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ教えてください。m(..)m

さて、話はコロッと変わりまして。。。
昨日、横須賀市が主催します「初心者登山教室」の参加者準備会に出席してまいりました。この登山教室、実は私がチーフリーダーで行く事になってるんですけれども募集人員20名のところ、64名の申し込みがあったそうで約3倍の難関を突破して参加される皆さんにお会いしてきました。中にはもう初心者ではなくて、山をかなり歩き慣れているなぁという感じの方も居たんですけれども、やはり皆さん「やる気満々」という雰囲気で、すごく押し気味の雰囲気のなか頼もしい感じを受けました。こちらもつい力が入ってしまったんですけれども、講習会の内容としては「初心者登山教室」というからには、初心者を対象にした登山の技術etcや装備や持ち物をはじめ、登山中の食べ物などのお話をさせてもらいました。山に登る前から、既に講習会は始まっています。ただ、歩き方といいますか、登り下りのペース配分とか休憩の取り方とか行動中に飲み物や食べ物をどう取ったらいいのかとかは、実際に山に登りながらの講習が最適かなぁと思っています。 特に今回のような講習会に参加される事が多い中高年の方々というのは下りで足を傷める方が多いようです。ですから今回は下り方についてはミッチリと勉強してもらいたいなぁと思っています。
今回の登山教室のコースをご紹介しますと、丹沢の大倉尾根から登りまして表尾根縦走という、初めて山登りをされる方にはちょっとハードかな?というコースを選んでみました。ガイド等を見てみると、日帰りでやや健脚向きのコースとなっています。今回私達は、このコースを途中の山小屋で一泊しまして、2日間かけて歩きます。
コース中、ポイントといいますか要注意箇所が幾つかありますのでちょっと紹介しておきたいと思います。まず1日目の宿泊場所である花立山荘まで、延々3〜4時間かけて登る大倉尾根という通称「バカ尾根」と云われているコースがあります。この尾根は途中の堀山辺りまではとてもキツイ登りが続きましてその後も同じような登りがずっと続きますので、そのキツイ登りをいかに克服するかが第一の難関になります。
そして次の難関は、2日目に塔ノ岳まで登って表尾根を下って行くとやがて現れる行者ヶ岳の山頂直下にあるクサリ場です。約15Mくらいの簡単な岩場なんですけれども、手や足を掛ける場所はしっかりしていますので、高ささえ怖くなければ大丈夫だと思います。そして最後の難関して、二ノ塔からは約1時間の下りがあります。2日間歩いてきた後で、足腰はだいぶ疲れているでしょうからこの最後の下りでヒザなどを傷めないように、しっかりと下りようと思っています。

当日は一体どんな山登りになるでしょうか?ご報告は後日、帰ってまいりましてのお楽しみにしたいと思っています。

実は今日はこれから丹沢へ沢登りに行ってきます。
そして来週は登山教室で塔ノ岳に登ります。丹沢のヤマツツジを見るのが、今からとても楽しみです。


ますます快調 一級遊び人 川名 匡 でした、ではまた。。。




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