1999.5/18up
FMブルー湘南
川名 匡の山に遊ぶ
(1999.05/01放送分)
GWの山(3)
いよいよGW突入いたしました。私は普段遊び人をしていますので、この大型連休と言うのはあまり関係ないのですが、それでも街へでれば、皆さんウキウキしているのを感じますし、山に行くにしても単独ではなくて、ほとんど仲間達と一緒に登り、その仲間達はほとんどまじめに仕事人と言うか、まっとうな暮らしをしている人たちですので、結果、長期間山に入れるのは年に何回かあるこの連休の時となります。しかもお盆休みや正月休みだと、皆さん何かと忙しい時期ですので、やっぱりなんと言っても遊び惚けるのはこの5月のゴールデンウィークと言うことになります。もっともどこに行っても人ばかりの超混雑状態ですので、行き帰りの交通機関や山の中に入ってもラッシュ状態となります。それでもこの時期の山は好きです。残雪をたっぷりため込んだ山はとても綺麗で、毎年毎年懲りずに出かける訳です。 今日はGWに登る穂高のお話をしましょう。実は今、と言うか、この放送の時間は丁度、上高地の明神池から徳沢辺りをえっちらおっちらと歩いているはずです。上高地の混雑もこのGWはパンパじゃ無いです。毎年訪れるたびに、よくこんな混雑状態の場所にみな来るもんだと関心してしまいます。じゃ自分は何だという話はとりあえずおいておいて…、上高地を訪れる観光客の皆さんは、そのほとんどすべてが日帰りで、短い人はホンの数時間、上高地の中心街に留まるだけで直ぐに帰ってしまいます。これは高速道路のサービスエリアにオシッコしに立ち寄ったようなもので、実際上高地のトイレ問題はかなり深刻です。ですから、バスターミナルにある公衆トイレはチップ制の有料になっていますが、これも致し方ない事でしょう。(なんか話がそれそうなのでモトイ) この混雑では本当に人を見に来ているような物で、これでは家でゴロゴロしている方がよっぽといいのにと思ってしまいます。上高地はもちろんいいところですが、本当の上高地を味わいたいのなら是非一泊、泊まってみる事をお奨めします。最高の設備と最高の料金を取る宿もいいですが、私はテントを使ってのキャンプをお奨めします。洪水のような観光客の波がスゥッとひいた夕方も最高ですが、なんと言っても朝、夜が明け始めた頃の上高地は、上高地本来の姿が見られる数少ない貴重な時間です。ですから、せっかくキャンプをしても、夜宴会で盛り上がって、朝も遅く起きたのではどうしょもありません。最近の観光客はキャンパーまで見学していきますので、是非寝ぼけ眼を見せるような事はやめて、「あなた達は残念ですね〜私達はとてもいい景色を見ましたよ」と言うすがすがしい顔を見せてあげましょう。その分、観光客でにぎわう日中はお昼寝をしていれば良いわけです。
穂高に登るお話が上高地のお話ばかりになってしまいましたので先を急ぎましょう。
さて上高地から穂高に登るには通常二つのルートがあります。河童橋から真っ正面に見えるのが岳沢というコースです。ここは体力のある人でしたら一日で山頂まで着けますが、とてもきついルートです。普通は途中の岳沢ヒュッテに一泊して翌日山頂に登ります。そしてもう一つのルートが涸沢コースです。涸沢は上高地から見る奥穂高岳や前穂高岳の穂高連峰の丁度裏側にあります。穂高の山々をぐるりと右回りで巻きながら登ります。上高地から明神池〜徳沢園〜横尾と歩き、最後に屏風岩と言う垂直の高度差800メートルある岩山を眺めながら登ります。例年ですと、屏風岩を眺める辺りから残雪が現れだしますが、今年も少し雪が少な目だそうで、だいぶ歩きにくいかもしれません。屏風岩を過ぎて急登になります。距離的には上高地からここまで4分の3は来ていますが、時間的にはここで半分です。ここから約3時間、きつい登りが始まります。私も毎年登っていますが、何度登ってももう来るモンかと思うのはここです。そしてやっとの思いでたどり着いた場所が涸沢です。ここもこの時期はとても混雑していて、よくGWのテント村として新聞の一面に紹介されます。私も毎回家に帰ってから新聞を見て、自分のテントを探します。この涸沢は、小屋も二つありますが、やはりGWは大変混雑します。ですからやっぱりここでもテントが最高です。小屋でおでんと生ビールを買ってきて、雪山の景色を見ながらの乾杯を想像すると思わず生唾がでてきます。多分、この放送時間中、ハアハア言って登っている私も、ビールとおでんを想像して頑張っている事でしょう。
さてここまでお話をしてお時間も無くなってきましたので、次週は実際にここから上に登ったお話でもしましょう。頂上まで登って最高だったというお話が出来ますように、期間中はずっと晴れる事を祈ります。皆さんもけっして雨降れ雨降れなどと言わないように、よろしくお願いします。
次週は、GWも終わってぼーっとしている週末でしょうか? 皆さんが登った山のお話など私も聞けたらいいなと思います。また引き続き山に関するご質問もお待ちしています。皆さんお便り下さい。
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FAX は、0468−21−3511 川名 匡の山に遊ぶの係りまでよろしく。
また、インターネットのEメールでのご質問もお受けします。
私のEメールは、 t_kawana@so-net.ne.jp です。
それでは、皆さんのお便りをお待ちしています。
GWはピカ〜ッと晴れることを祈って……
新緑と残雪も大好きな一級遊び人、川名 匡でした。ではまた。
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