1999.5/18up
FMブルー湘南
川名 匡の山に遊ぶ
(1999.04/24放送分)

GWの山(2)…質問

 先週の山は途中から雪に降られましたが、しっかりと頂上まで登ってきました。登ったのは北八ヶ岳の天狗岳と言う山です。吹きさらしの稜線こそもうだいぶ溶けていましたが、樹林帯にはまだまだ沢山の雪があって雪踏みを楽しんで来ました。お天気は朝は薄日も射していて11時頃まではもったのですが、その後パラパラと白い物が降ってきたと思ったら、そのうちどんどん強く降り出しまして、まわりの山々もあっと言う間に見えなくなってしまいました。丁度北側に浅間山がクッキリと見えていたのが印象的でしたが、丁度その日に遭難事故が発生していた事を帰ってからテレビで知りました。とても残念な事件ですが、今の時期、下界は雨でもおそらく浅間山はみぞれ混じりの冷たい雨か、あるいは私たちの登った天狗岳と同じような吹雪だったかもしれません。装備や状況判断等々、皆さんも充分注意をして山登りをして下さい。

 さて、先週からお話ししているGWの山のお話ですが、また一つ、インターネットからご質問が届いていますのでお答えしましょう。

(あひるの子さん)
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 今度のゴールデンウィークに上高地の徳沢キャンプ場へ行こうと考えてるのですが、夏山しか登ったことがない 私のような雪山初心者は、このあたりでしたら、どのあたりまで登れるものでしょうか。アドバイスをお願いします。今まで、両親が計画した山登りにくっついて行くしかしていなかったので、自分でルートを考えるという意味でも山行初心者ですが、これからは川名さんのように「山が遊び場」と早く言えるようにー自分で色々チャレンジしようと思っております。
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と言うご質問でした。
 今まで連れていってもらった山を今度は自分で計画を立てるようになると楽しさは倍増します。地図やガイドブックを見ながらあれこれと計画を立て始めた時から登山が始まります。
 上高地の徳沢は、バスターミナルや河童橋がある上高地の中心地から徒歩約2時間半ほどの距離にありますが、芝生状のとても気持ちがいいキャンプサイトで、私達もよく利用します。よほど大雪の年はその限りではないですが、例年ですとGWのこの時期はもう徳沢に雪はありません。ですから、キャンプ自体はチョット防寒用具を大目に持参すれば夏場とあまり変わりません。雪は徳沢の先、横尾辺りから現れます。したがって、横尾より上に登るのでしたら雪の上を歩くだけの装備が必要になってきます。ただ雪用の装備と言っても、北アルプスの稜線近くまで登らないのであれば、そんなに本格的な物は必要ではなくて、防水性のいい軽登山靴に軽アイゼンとストック程度でいいでしょう。横尾をもう少し槍沢方面に登ると、槍ヶ岳が見える場所がありますが、軽装でしたらその程度が無難です。あひるの子さんの実力が今一判らないので、はっきりとは言えないのですが、お天気がよくて装備がバッチリで、体力コンディション共によければ蝶ヶ岳までは登れるでしょう。蝶への登山道も、まだまだ雪は沢山残っているでしょうが、天気のいい日にルートさえ見失わな無ければ大丈夫です。最近は天気予報もよく当たるようになりまして、前日や当日朝の天気情報はとても活用出来ます。午後から天気が崩れるような予報がでている時は、朝晴れていても中止するのが無難です。山でお天気が崩れると、下界では創造できないほどにまわりの状況が急変します。今登ってきた道が判らなくなる事もよくあることですから、そんな時はテントの中でウノでもしていましょう。また上高地散策でしたら傘を差して歩いてもまたそれはそれで雰囲気があるものです。
あひるの子さん、こんなところでよろしいでしょうか?これからも色々な山に沢山チャレンジしてみて下さい。

 ところで私もなんですが、やはりGWは上高地から穂高に登ります。途中、徳沢のキャンプ場も通りますので、ひょっとしたらあひるさんに会えるかもしれません。その時は声をかけて下さい。沢山すれ違う登山者の中で一番格好いいのが私です。よろしく。

さて、来週はもうGW突入ですね。私は、4月の30日から5月の5日までの6日間、山で遊んできます。私が登る穂高について、次回はお話したいと思っておりますのでよろしく。

引き続き山に関するご質問お待ちしています。


〒238−0008 横須賀市大滝町2−20 FMブルー湘南
FAX は、0468−21−3511  川名 匡の山に遊ぶの係りまでよろしく。
また、インターネットのEメールでのご質問もお受けします。
私のEメールは、 t_kawana@so-net.ne.jp です。
それでは、皆さんのお便りをお待ちしています。

GWはピカ〜ッと晴れることを祈って……
新緑と残雪も大好きな一級遊び人、川名 匡でした。ではまた。


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