1999.5/18up
FMブルー湘南
川名 匡の山に遊ぶ
(1999.01/09放送分)
日だまりハイキング
あっという間にお正月も終わってしまいました。
私はね大晦日の夜は家族で横浜は山下公園のカウントダウンとあの汽笛のコーラスを見物に行きまして、帰りには中華街の爆竹の洗礼を受けてきました。久しぶりに行ったのですが、すごい人の数でビックリしました。そして元旦のみ自宅で過ごして、2日から信州は八ヶ岳に登ってきました。しかしあんまりいい天気に恵まれなくて、結局テントの中で宴会のみして来ましたが、それもまたよし。正月の山をたっぷりと味わってきました。今年はどこの山も雪が少ないようで、暮れに登った富士山も7合目以上でなければ雪らしい雪は無かったのですが、今回の八ヶ岳も同じで、テントを張った赤岳鉱泉と言う場所でも、例年だったら完全に雪に埋もれているのですが、地面の土がかすかに顔を出している状態でした。やっぱり冬は雪が無いと始まりません。思いっきり雪遊びができる山に登りたい、今日この頃の遊び人です。
ところで、雪山と言うとやっぱり怖いイメージを持つ人もいます。しかし場所さえ選べば、けしてそんなことはありません。だけどやっぱり雪踏みはいやだなと言う人に、今日は冬の日だまりハイキングと称して、冬でも暖かい伊豆の山をご紹介しましょう。私も先日の12月にのんびりと歩いてきたのですが、西伊豆、長岡温泉の上にある葛城山という山です。この山は、実は山頂までゴンドラが架かっていて、なんと歩かずに登れます。まあ、それではハイキングになりませんので、そこから冬でも真っ青な海が綺麗な内浦湾へ下山する発端丈山へのルートをご紹介します。
伊豆箱根鉄道の伊豆長岡駅で下車します。そしてここから長岡温泉行きのバスに乗ります。バスを降りた長岡温泉の中心街から5分ほど歩くと、伊豆長岡ロープーウェイの温泉駅に着きます。このロープーウェイが結構長い距離なのですが、約15分ほど乗ると標高452メートルの葛城山山頂です。近くにこの山より高い山が無いので、360度の景色が楽しめます。特に冬場は空気が澄んでいて、富士山がドンと迫ってきます。ロープーウェイの山頂駅からは一番高い二等三角点がある頂上に登って反対側に下ります。立派な板敷きの休憩場所があって、晴れた日に昼寝をするにはちょうどいい場所です。ここから発端丈山方面へ下ります。最初は細くて急な山道ですが、しばらく下ると広い林道に出ます。この林道を下りきらずにしばらく歩くと発端丈方面への分岐がありますので注意しましょう。途中には益山(ますやま)寺という山寺への分岐があって、時間があればすぐですから、樹齢1300年というカエデを見物に行きましょう。分岐から片道10分ほどです。
その益山寺への分岐がある場所は林道の峠道も交差していて、なんと五叉路となっていますが、発端丈山方面は来た道をそのまま進む登りですからすぐに分かります。ここからは少し汗をかく登りが続きます。土が露出した急な山道はチョット登りにくくて大変ですが頑張りましょう。標高差で100メートルも無い登りです。そして到着した広い山頂が発端丈山です。標高は410メートル。ロープーウェイを下りた葛城山が西方向目の前に見えます。海も少し見えますが、この山頂からさらに数十メートル進んだ次のピークの方が海は綺麗に見えます。葛城山からここまでのんびりと歩いて2時間ほどですから、お昼のお弁当を広げるのにちょうどいい時間を調整して登りましょう。ここでゆっくり休んでから下りですが、ここから内浦湾の三津までは急な下りです。最初は植林帯の急斜面で、ミカン畑の中を歩くようになったら海はもうすぐです。標高400メートル程の山ですが、海抜0メートルへ一直線の下りですから結構大変です。内浦湾に面した国道に出たら、沼津方面へのバス停は左に少し行った場所ですが、道路に出たら右に進めば、水族館の有る三津浜シーパラダイスがあります。
全行程3時間半ほどのハイキングです。冬晴れの週末にでも出かけてみませんか? 私も12月の半ばに出かけたのですが、お天気が良くてポカポカしていてとても冬の山歩きとは思えませんでした。
伊豆長岡への交通ですが、横須賀からですと、JR横須賀線から大船で東海道本線、そして三島から伊豆箱根鉄道に乗り換えて約2時間弱という所です。ちょうどいい接続の東海道線がだいたい1時間に一本程度ですから、時刻表とにらめっこしてからでかければ無駄な時間が少なくなります。
このコース、実は私は今回のちょうど逆コースを三津浜から登りました。登山口の標識が少ないので、国道から登山道へ入るまでが少し迷いやすいのと、いきなり高度差400メートルの急登がきついですが、足の丈夫な人には、そこそこハードでお奨めです。今はちょうどミカンの香りが一杯で、気持ちがいい汗をかけます。
さて遊び人、来週は凍り付いた滝を登るアイスクライミングのお話をする予定です。
皆さんのお便りもお待ちしています。お便りやファックスをいただいた方には、私自家製の絵はがきでご返事しますのでよろしく。
寒い寒い冬と、雪が大好きな一級遊び人、川名 匡でした ども
E-Mail : Tadashi Kawana [Copyright(c)1999]