今年も、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)のサンタクロース追跡が開始されました。
追跡は、現地時間で24日に開始されましたが、この様子はこの北米航空宇宙防衛司令部のホームページで見ることができます。ま、おそらく当日はアクセス数が増えて、なかなか見られないかもしれません。
http://www.noradsanta.org/ ←これがアドレスです。
"北米航空宇宙防衛司令部"と言うのは、どこからか飛んでくるICBM(大陸間弾道ミサイル)を追尾する為の基地ですが、特に大気圏外を飛行する物体を掌握する為に、その追尾システムは全地球をカバーしています。 で、その何タラ基地で、サンタクロースをどうやって追尾するかというと、そりを引くトナカイの鼻息からでる熱源を軍事衛星の赤外線探知機でとらえるそうです。
ホームページを見ると、この司令部によるサンタの追跡は、既に43回目になるそうで、面白いのは、サンタクロースの2000年問題は大丈夫なのか?と、いう質問があって、ネタをばらすと、サンタは、既に1000年問題を経験済みなので大丈夫だそうです。
私もですね、昨日の晩は、何とかサンタクロースを見ようと、暇さえあれば夜空を見上げていたのですが、なかなか難しいものです。私のようなおじさんの前には現れてくれません。
さて、ちょっとまじめな話をしてしまったので、ここらで山のお話にしましょう。
先週の日曜日は北八ヶ岳にお散歩に出かけてきました。北八はもうすっかり雪景色で、針葉樹林の森はどこを見渡してもクリスマスツリーでした。ちょうどうまい具合に雪が降っていて、雰囲気はばっちりでした。ただ、ちょっと風が強くて、山頂はマイナスの16度でしたので、風速1メートル毎に1度下がると言われている耐寒気温は、マイナスの24〜5度ほどだったでしょうか。風上に顔を向けるとほんのちょっとでも凍り付きそうになります。こんな時は、帽子も目深に被り、頬もネッグウォーマーで覆います。あんまり寒いので、山頂ではツエルトをかぶって休憩しました。ツエルトと言うのは、簡易テントの事で、昔の家型テントの様な形をしていて、とてもコンパクトになるナイロンシートです。軽いので予備として手軽に持ち歩くことができて、いざと言うときには心強い装備の一つです。そのツエルトを吹雪の山頂で被りました。いったん被ると、今までの寒さが嘘のように暖かくなります。風をさえぎるだけでこうも違うのかなという感じです。そして、ツエルトを被ったままでコンロを炊くと、更に温度が上がって別天地です。中でお湯を沸かして、暖かな紅茶等を飲んで一息つきました。ただ、一つ問題は、いったん暖かさになれた体をまた外に出すと、さっき以上に寒さを感じてしまう事でしょうか。でも、歩き出すとすぐに体の中から暖まってきますので、大丈夫です。
人間、しっかりとした服を着て熱源となる食べ物さえ食べていれば、かなり寒い場所でも何とか耐えられる物です。そんなことを実感した先週の北八ヶ岳でした。年内の山遊びはこれで終了です。
しばらく、横須賀でぬくぬくとして、今年のクリスマスは久しぶりに、本当に何年ぶりかで山には行きませんでした。
そして、あと一週間足らずでやってくる、西暦2000年のお正月ですが、今年も一月元旦の夜から山に出かけます。登る山は南八ヶ岳です。毎年恒例の山ですので、ほとんど自分の家の庭の様なところですが、今年もまた違うルートを登ってみようかなと考えているので楽しみです。前回お話しした、来年秋に予定しているヒマラヤ登山のために、今年の冬は氷を登る山が主体となります。南八ヶ岳は氷瀑という、滝が凍り付いたいいルートが沢山ありますので、とても一冬では登り切れません。ですから、正月に限らず、何度となく出かける事になるでしょう。まずお正月はジョウゴ沢という沢に行く予定です。大きな滝が凍り付いた姿もとても綺麗ですが、ジョウゴ沢では、小さな滝が幾つか重なった場所が、お雛様のひな壇の様に凍り付いたところがあって、ホントに別世界という感じがします。しっかりと磨いたアイゼンを履いて、ギュッギュッと氷を踏みしめて歩きます。さてお正月はいったいどんな氷の世界を見せてくれますか、今からとても楽しみです。
さてこの山に遊ぶですが、次週の土曜日はちょうど正月の元旦となりますので、正月特番の為に一回お休みです。ですから、次回お会いできるのは、1月の8日となります。今年一年、この番組を聞いていただいた皆様、ありがとうございました。おかげさまで滞り無く、そして楽しくこの一年を過ごせることができました。そして来年も、山に遊ぶをよろしくお願いします。
雪が大好きな 山岳一級遊び人、川名 匡でした。ではまた
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